ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2017年3月号 NO.214
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ちびっこぷれす Chibikko press 2017年3月号 NO.214
4 年10回程、ピッコロ卒園生対象の小学生プログラムを開催している。子どもたちの生きる場が学校と家庭、そして他にもあると生きやすいのではないかと思うからだ。また子どもたちが指示のシャワーを浴びているとしたら、そうでない世界があることも感じてほしい。大人の指示に従って何かをやる能力は大事だと思うが、それだけでは生きられないとも思っている。 2月は伐採プログラムをした。伐採は林業経験者(夫)が引き受け、子どもたちは木が倒れるのを見学し、倒れた木をピッコロまで運ぶ作業をした。当日、森に入ると同時に小雪が舞い始めた。今日のプログラムがものすごくいいもので終わるのか、もしくは事故があるのかという2つの予感がし、気が引き締まった。伐採には少し曲コラム/中島久美子 写真/砺波周平 デザイン/若岡伸也伐採第 回がった直径30cm程の木が選ばれ、子どもたちが木の周りに集まった。木に酒をまき、黙祷。次に伐倒。私は子どもたちに、ここに逃げなさいという指示ではなく「これから木が倒れるよ」とだけ言った。自分の安全は自分で判断してほしい。子どもたちは後ろに下がった。事前の夫との打ち合わせで、子どもが逃げた後、専門家の目から見て安全地帯にいない子には「〇〇に移動して」という指示でなく、「まだそこでは危ないよ」という言葉で伝えてほしいとお願いしてあった。子どもは、安全だと思った場所と専門家の目が違うことを知る。その理由を考え、再び安全地帯を模索する。全員が安全な場所に移動したと夫が判断した後、追い口(木が倒れる反対側の切り口)を切ると見事に木は倒れた。ものすごい地響きがして、私は自然に対しての恐ろしさを改めて感じた。その木を夫が1~2mの玉切りにし、森から木を出す作業が始まった。 私は子どもたちに「今からロープを使って4人組でピッコロまで運ぶよ~」と、これだけを言った。どんな4人組か、どうやって木を運ぶかは一切指示しなかった。すると彼らは何気なく4人組になり、何気なく自分たちの運ぶ木を選んだ。スムーズすぎてあり得ない。打ち合わせではロープは大人が結ぶことになっていたが、大丈夫そうだったので子どもに任せ、巻き方も教えなかった。大人だったらやり方を聞くと思うが、彼らは躊躇なくロープを木に結び始めた。多分これからやることの想像がつくのだろう。かなり重い木を持ち上げて、48