ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2017年3月号 NO.214

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ちびっこぷれす Chibikko press 2017年3月号 NO.214

16どもたちや家族全体に、とても影響を及ぼしてしまうことですから。ネットで調べても答えは…?編 “ママの健康”という視点で子育て中のママを見て、婦人科医として何か感じることは?中村 孤立している方が多いように思います。ママたちの多くが感じている心身の悩みや不調って、誰かに相談したり、いいアドバイスがもらえたりすれば、医療が介入する前に解決しちゃうものが多いんです。編 でも相談する人があまりいない…。中村 ネットでいろいろ調べてみても答えはなかなか出ないのではないでしょうか。情報に振り回されたり、極端な解決法を選んだり…。だけど近くにいつでも頼れる同じ境遇の仲間や先輩ママがいたり、気軽にいろいろ聞ける助産師や保健師がいたり、あるいは私たちのような婦人科医がいたりすると、全然違うと思うんです。ママたちにはそういう人間関係を作って、賢く健康になってほしいし、また私たちもそのお手伝いをしていきたいと思っています。妊娠・出産・子育てと、親子を包括的にサポートすることが、次の妊娠につながると思うし、また婦人科のクリニックを気軽に訪れることは、がん検診受診などのヘルスケアにもつながると思うんです。他の地域でも取り組んでほしいですね。がん検診のすすめ編 婦人科を受診するときって、どんなときですか?中村 基本的には何か困ったときですよね。月経不順や月経前のイライラ、不正出血やおりものの異常、不妊や更年期障害…女性特有の悩みや不調があるときには気軽に来てほしいです。編 定期的受診が望ましいですか?中村 何もなければ受診する必要はないと思いますが、がん検診についてはすごく必要性を感じています。特に最近は20代30代で子宮頸がんになる方が増えています。以前勤務していた山梨大学病院でも、その深刻なケースによく遭遇しました。子育て中のママは忙しくてなかなか行けないとは思うのですが、1年に1回は検診に行くというのを決まりごとにしてほしいです。子育て中のママががんになるって、子編集部 昨年10月に開院したこのはな産婦人科ですが、どんなことを目的に設立されたクリニックですか?中村 地域の妊婦さんの妊婦健診をここで受け持ち、出産は高度な医療が受けられる山梨大学病院で行うという目的が一つあります。いわゆるセミオープンシステムですね。もう一つは地域の婦人科としての役割です。腫瘍の治療や高度先進医療などは大学病院に任せ、それ以外の婦人科の治療を開業医として担っていきます。甲斐市と連携しての子育て支援中村 産後の1ヵ月健診の後、産後4ヵ月までの甲斐市民のママを対象に、ここで「にこにこママルーム(*1)」を行っています。これは“子育てしやすい街”を目指す甲斐市と連携して行っている子育て支援で、無料で当院の助産師や市の保健師からのアドバイスを受けることができ、さまざまな相談もできます。同じ境遇のママたちとつながりができるのもいいですね。編 婦人科の開業医が大学病院や行政と連携して、お産や子育て支援に取り組むってかなり先駆的ですね。中村 全国的にも他に例がないのでは。妊娠・出産・子育て…ママの健康に寄り添うこのはな産婦人科からのメッセージ昨年10月、甲斐市にオープン。大学病院や自治体と連携しながら、地域医療や子育て支援に取り組む先進性が注目されているこのはな産婦人科です。その医院としてのミッション、そしてママの健康についての考え方を、中村朋子院長に聞きました。このはな産婦人科●甲斐市西八幡1950-1/TEL055-225-5500/木曜・日曜・祝日休診*1 「にこにこママルーム」は毎週火曜日に開催。甲斐市在住で産後4ヵ月までのママを対象にした子育て支援事業です(予約制)。