ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2017年1月号 NO.212

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概要

ちびっこぷれす Chibikko press 2017年1月号 NO.212

13「チャールズ!?ハートをさがす」 友人のお子さんが、ある難病にかかってしまったのがこの絵本ができたきっかけ。こんな小さな女の子が大変な病気になるなんて…と思うのと同時に、彼女のために何かしてあげたい、何か楽しいことを、と私は思いました。やがて彼女が持っていたネズミのストラップをヒントに主人公のチャールズが誕生し、私と闘病中の女の子、その母親の3人で絵本を作りました。街の印刷屋さんで印刷し、絵本を売ったお金を彼女の治療費に充てようと私は考えていました。だけど母親は一言、「ウチは別にいらないから」…。 それなら彼女のように、病院で過ごす子どもたちのために車いすを買おう!と「チャールズプロジェクト」が始まりました。実は県内の大きな病院にも子ども用の車いすがなく、みんな苦労していたんです。たくさんの方の協力を得て絵本を売り、6台の車いすを買いました。またプロジェクトを通じて知り合った方から使わなくなった車いすを3台譲り受け、それも病院に寄付することができました。  絵本の中のチャールズは、勇気と愛情に満ちた生き方を見せてくれます。その姿から、「自分に正直に生きること」「自分という命を大切に思うこと」というメッセージが伝わればいいなと思いながゆきじ他( 2015 年)ハートを探すチャールズと、闘病中の小さな作者からのメッセージゆきじさん友人の子どもの病気をきっかけに、絵本「チャールズ!?をさがす」を自主出版(現在はジュンク堂書店や雑貨店の Rui蓮花で販売)。売上金で子ども用車イスを購入し、病院に寄付する「チャールズプロジェクト」を実施する。(TEL080-4114-1886)らこの絵本を作りました。病院のデイルームに画用紙を広げて、体の不自由な、だけどいつも笑顔いっぱいの女の子と一緒に絵本を作る時間はとても楽しかった。それをあたたかく見守ってくれる病院の先生や、「チャールズかわいい!」と喜んでくれた入院中の子どもたちに祝福されるようにしてこの絵本はできました。 そして彼女は今、元気に学校に通っています。闘病中に絵本を作ったことは彼女にとって“楽しいこと”の一つにすぎず、大人ほど大騒ぎしていません。「2作目描く?」と聞くと、「描く描くー!」とあっけらかん。そんな彼女の明るさ、たくましさは、まさにチャールズそのものでしたね。