ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2016年8月号 NO.207
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ちびっこぷれす Chibikko press 2016年8月号 NO.207
4 先日こんなことがあった。ピッコロ保護者で国内・海外への出張が多く、あまり自宅へ戻れないお父様がいた。その日しばらくぶりにお父様がご自宅にいられる日があった。なので息子さんはピッコロを欠席した。お父さんと1日一緒にいられただろう。よかったと思った。 私はそのことを朝の会で子どもたちに話した。話したというか、子どもたちは大好きな仲間が欠席だとその理由を聞きたがる。気になるということだ。人ごとにはしていない。 すると年長児こはく君が言った。「そんなことで休まない方がいい」。私が「え、どうしてかな」と聞くと、「せっかくピッコロに入ったのだから」と言う。「熱なら(休んでも)いい」とも言うのだ。自分コラム/中島久美子 写真/砺波周平 デザイン/若岡伸也休む理由第 回が会いたいからそう言っているのではない。なるほどね~と思って聞いていると、年長児ゆいちゃんが言った。「でもさ、お父さんかわいそうだよ、会えなくて」。こはく君と反対意見ということだ。すると年長児あー君も言った。「でもさぁ、来た方がいいと思う」。いろいろな意見が飛び交った。年長児いしん君は「休んでいいと思う。だってさ~、1 年に一回しか会えないんだよ」と言った。いつのまにか七夕の話と混ざってしまうこともある(笑)。私はこの話し合いで「いろいろな意見があることは当たり前だ」ということを子どもたちに伝えたかった。休む理由も休まない理由も、どちらもいいと思ったからだ。散々みんなの意見が出た後に私は言った。「そうだね、来た方がいいと思っている人と休んでいいと思っている人がいるのだね」。と、この話はここで終わりのはずだった。するとゆいちゃんが言ったのだ。「自分で決めたからいいと思う」と。これは休むか休まないかは本人が決めたのだから、そこを尊重するということだ。私はびっくりした。この話は個人の自由という話だったのか! 「そ、そうだよね」と私が言うと、こはく君がまた言った。「そうだよ。自分が休むのはわかっているよ、でも休まない方がいいと思う」と。これは休む休まないを決める個人の自由は認めている。それは本人が決めればいい。けれど僕は友だちとして休む理由に対して自分の考えがあり、それを伝えた、と言っているのだ。ゲ、そんなことまでわかるのか。ゆいちゃんが「自分で決めたこと41