ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2015年8月号 NO.195

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概要

ちびっこぷれす Chibikko press 2015年8月号 NO.195

5神奈川県生まれ。幼稚園・保育園での勤務を経た後、2007年に北杜市で「森のようちえんピッコロ」をスタート。以来、森のようちえんの活動を実践し続けている幼児教育の専門家。自然の中で〝子どもたちが自分で考え、自分で決める?保育スタイルが注目を集める。現在は約30名の子どもたちとともに、驚きと笑いに満ちた日々を送る。し今までの彼を知っていると再確認したくなる。中 島「 何がどうなると社 会が 変わったってことなの?」。太郎君は言った。「 子どもが揺れなくなったら社 会が変わる」…。え、これ?やはり、わ、わかっている!! 鳥 肌 が 立った。子どもが 揺れなくなったら社会が変わるということは、嘘や言い訳をしない、エゴや逃げのない人間が育つと社会が変わるということだ。圧倒されている中島に更に彼はこう言ったのだ。「あ、先生もだよ」。がーーん。大人も揺れる心をどうにかせよと言ったのだ。大人のエゴ、他人事、その他蔓延している濁った心をどうにかしないと社 会は変わらない。オタオタした私はやっとのことで「じ、じゃ大人も子どもも揺れなくなれば社会は変わるってことかな」。「うん」。この“うん”は当たり前でしょという感じだった。はーー、朝から参った。子どもは社会をどこまで理解しているのだろう。 先日、七夕に願いごとを書いた。年中男 児あーくんの願いごとは「ピッコロがずっとありますように」だった。お母さんが 詳しく聞くと「ピッコロに毎日行きたい」とのこと。さぞかし楽しいのだろう。そして「ピッコロが戦争とかでなくならないように」とも言ったのだ。びっくりしたので私も聞いてみた。「戦争ってどういうことなのかな」。「剣や矢でやっつけること」。わかっている。しかしこれを子どもに言わせる社会が今ここにあるという事実に、私は胸が痛んだ。そして力を込めて言ったのだ。「大人がんばるからね!」。すると彼はこう言った。「だってそれは大人がすることだよ~」。がーーん。泣いてしまった。 子どもは何もかもわかっている。社会のこともどこかで知っている。本日、安保法案が強行採決されてしまった。社会は大 人しか 作れない 。「あの 時 お 母さん(大人)は何していたの」。いつか言われたら、目を見て答えらえる大人でありたい。誰かの安 全のために誰かが 命を落としてはいけないのだ。だれの子どももころさせないぞ。