ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2014年10月号 NO.185

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概要

ちびっこぷれす Chibikko press 2014年10月号 NO.185

4 誕生会に誕生児保護者がおやつ(リンゴ飴)を作ってくださった。全員が一つずついただく。私の隣に座っていた年少女児Yちゃんはそのリンゴを半分残した。手に持てなくなり、隣の年中男児C君に渡した。C君も持てなくなり返却した。Yちゃんも持ちたくないと誕生会の最中に二人がもめていた。私は誕生会をストップさせ、どうしたのかを二人に話してもらった。話し終わると年長男児K君が「食べたいな~」と言った。私「え、食べたい?」。K君「うん」。私「じゃ食べちゃう?」。K君「うん」。リンゴはK君の手に渡った。持った瞬間に彼は「ベトベトしてる」と言った。それもそうだ、あちこちしていたリンゴだから。私は「どうする?」と言った。すると「まぁいっか」と、彼は食べ神奈川県生まれ。幼稚園・保育園での勤務を経た後、2007年に北杜市で「森のようちえんピッコロ」を開始。以来、森のようちえんの活動を実践し続ける幼児教育の専門家。自然の中で“子どもたちが自分で考え、自分で決める”保育スタイルが注目を集める。現在約30名の子どもたちとともに、驚きと笑いに満ちた日々を送る。www.mori-piccolo.jpTEL0551-46-2256コラム/中島久美子 写真/砺波周平 デザイン/若岡伸也愛と五感のメモ/五味愛美(五味五感企画)リンゴ飴第19回残しのリンゴを食べた。 翌朝Yちゃんのお母さんにその話をした。お母さんは「K君優しい~」と感動されていた。そばにYちゃんがいたので「Yちゃん、その時どんな気持ちだった?」と聞いてみた。すると「嬉しい気持ち」とハッキリ言った(年少児だ、これもすごい)。そして続けて「Yは年長組になったらK君みたいになりたい」と言ったのだ。えっ、年少児がこんなこと言うんだ!! 鳥肌が立った。するとどういうわけか、ちょうどその脇をK君が通りがかった。私が「Yちゃんこんなこと言ったよ」と伝えるとK君はちょっと口元を緩め、しかしわざと笑わないようにしてこう言った。「なれるかもね」(かっこいい!)。で、立ち去った。こんなことが言えるようになったのだ。