ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2014年6月号 NO.181

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概要

ちびっこぷれす Chibikko press 2014年6月号 NO.181

紆余曲折があっても「なんとかなるさ」と思えたのは、子どもの頃から色んな人とふれあって、たくさん失敗した経験のおかげかもしれませんトムシの幼虫の薄皮に、細菌の細胞膜を破壊する成分が見つかって、薬への応用が研究されていたりするんですよ。人間が自然から学ぶことは山ほどある。それに、机上だけでなく実際に目で見て体を動かしながら体験すると、脳が活性化するらしいんです。自然の中で育った子は、力強いですよ。43いという意義に賛同してくれるというのはあると思うんですが…実際に植林したりして、いつも汗を流しているのが説得力になっているのかなあ。よくも悪くも思いつくと行動しちゃうんですよね。今年の大雪の時も、「よし、行くぞ!」って声かけて、みんなで雪かきして孤立したお年寄りを助けに行きました。「行政が助けに来てくれない」って文句を言う暇があったら、地域で解決する力を復活させたほうがいいですよ。宮沢 今は組に入らない人も増えていますが、あの雪で考えが変わった人もいそうですよね。跡部 まさにうちの区の中に、そういう人たちの新しい組ができそうなんです。嬉しい動きですよ。仲間って大事です。ママのサークルでも遊び仲間でもいいんです。そういう人の輪が何かしようという時に力になると思います。同じ人生なら動いてるほうが楽しいし、動くと波及効果が出てきて、また楽しくなりますよね。宮沢 定年もないからとことんまでやれますね(笑)。跡部 やるですよ(笑)。できればあと20年生かしてもらって、地域を担う次の人材を育てたいというのが僕の希望なんです。例えば、センターで遊んだ昆虫少年が、「ここで働きたい」って来てくれたら…最高ですね。自然は最高の学び舎宮沢 最後に子育て世代にメッセージをお願いします。跡部 昔は地域全体で子育てしていた感じだったけど、今は子どもも少なくて色んな機会が減ってしまった。その分、親への負担が増えて大変ですよね。でも、そんな状況だからこそ、子どもを自然の中で遊ばせてやってほしいなあ。それが地域への愛にもつながるし、何より自然は最高の教師だから。今、「ネイチャーテクノロジー」というものが注目されていて、例えばカブどうやったら子どもが喜ぶか宮沢 こちらのセンターは、リピーターが多いそうですね。企画のアイデアはどうやって生まれるんですか?跡部 やっぱり自分の幼少期の遊びがベースですね。どじょう捕りとか、渓流釣りとか、カブトムシ採りとか。職員にも当時の仲間がいて、一緒に「そういえば、あれ面白かったね?」「やるかね?!」ってね。今でも集まるとガキに戻っちゃう(笑)。子どもの笑顔ってすごくいいでしょう?「こうやったら子どもが喜ぶな」って考えるのが楽しいんです。若い職員にも「自分が楽しいと思うことを考えろ」ってハッパかけてます。宮沢 子どもの時の体験や仲間ってすごく大事ですよね。跡部 そう思いますねえ。僕は就職も親の意向やなんかで思い通りに行かなかったし、センター立ち上げの時もかなり紆余曲折があったんです。でも、そういう時も「まあ、なんとかなるさ」と思えた。それは、子どもの頃から色んな人とふれあって、たくさん失敗してきたおかげかもしれないですね。色々経験する中で、「どこで誰と何をやっても、きっと面白くできる」という自信が芽生えていたのかな。宮沢 一番のヒット企画は?跡部 約1億円かけて作ったオオムラサキの生態環境ですね。1400㎡の森に網をかけて、自然の中での蝶の様子がわかるようにした“劇場”です。宮沢 このご時世によく予算が出ましたね。跡部 地域の実力者の方が、応援してくれたんです。「なんかしてぇことねーか?」って聞かれたから、「こういうのを作りたいんです!」って図面を描いてプレゼンして。宮沢 すごい! 跡部さんのその巻き込み力はどこから来るんですか?私利私欲で動いてないからかしら?跡部 なんなんですかねえ。もちろん地域を盛り上げたいとか里山を残した