ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2014年2月号 NO.177

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概要

ちびっこぷれす Chibikko press 2014年2月号 NO.177

31なんか理不尽…? 少し前、長男のブームは「お父さん」だった。朝、目覚めた途端から「おとうさんは?」。着替えるよ、と言っても、「おとうさんは?」。ズボン履こうね、「おとうさんは?」。今朝は納豆ご飯だよ、「おとうさんは?」。1日100回は聞いてくる。無理もない。夫の職場は終電でも帰れない日が続くほど多忙で、少ない時休みは月2日。寝ている間に出かけ、寝てから帰ってくるお父さんに息子はほとんど会えないのだ。 でも「会社」「お仕事だよ」と答えるのも、こう度々だと正直うんざり。「あ、まめちゃんが面白いことしてる」とか話をそらしてみたり、「どこだろう?わかんないなぁ」ととぼけてみたり(これは悲しそうな顔をしたので1回でやめた)したが、意味がなさそう。それに加えておじいちゃんブームも重なり、毎日一緒にいるのに「おじいちゃんは?」×100回。うんざりを通り越してイラッ。おい、君に毎日、何をどうやって食べさせようか悩んでるのもお母さん、風邪をひかせないように気をつけてるのもお母さん。おじいちゃんはおむつも替えられないし、お父さんは君の面倒を頼んでもテレビ見ながらだったりするでしょ! なんか理不尽。そして、イラッを通り越すと「こんなにお父さんを呼ぶなんて、私じゃダメなのかしら、この子…」。もう頭の中でビービーとエラー音が鳴っている。 でも考えてみれば、猫も、薬を飲ませたり目やにを取ったり、ためを思って世話する人から逃げ回り、何もしないで座っているおじいちゃんみたいな人の膝が好きだったりする。それでも、やっぱり世話をしてくれる人を好きで、信頼しているのは普段の態度で十分にわかるものだ。息子は、エラー音が鳴って表情が固まっている私に「あーちゃん(私のこと)も」とボーロを1つ分けてくれ、そんな私の手を触りながらお昼寝。「おとうさんは?」と100回聞いたって、あーちゃんが好きだと言っている。あ?、小っちゃい小っちゃい、つまらないことで動揺してる自分。親が与える無償の愛とかかっこいいことは言えない、子どもがくれる愛の方が純粋でまっすぐだ。 ちなみに、夫が久々にとった連休を機に「おとうさんは?」の100本ノックは止んでいる。一日中一緒にいて、君の世話をしているのはお母さんの私。でも、君が気になるのは、ほとんどいないお父さんなんだよねぇ…なぜか。