ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2014年1月号 NO.176
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ちびっこぷれす Chibikko press 2014年1月号 NO.176
15チャーハンに姿を変える“ごはん”を主人公にした『いろいろごはん』などシリーズ展開もしていて、子どもの食への好奇心を刺激してくれます。 しかけ絵本も大好き。今はあまり読まなくなった昔話を、様々なしかけで楽しませてくれるのが『めいさくしかけ3話入り ももたろう・さるとかに・おむすびころりん』。シリーズ化されていて、定番の昔話を親しみやすくアレンジしています。『ディズニープリンセス サウンドブック』は、「美女と野獣」や「シンデレラ」などディズニー映画の物語を4話収録。女の子に夢ややさしさをプレゼントしてくれます。“愛”も何となく伝わっているのでしょうか? 付録のディスクをセットしてページをめくるごとにボタンを押すと、物語のBGMにクラシックの名曲が流れるというしかけもすごい。「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」や「美しく青きドナウ」を自然と聴いています。『うんてんしよう!ジェイアールしこくアンパンマンれっしゃ』もユニーク。実在するアンパンマン列車に乗り四国を旅するという設定ですが、美しい吉野川の写真などが印象的。「てっきょう」「あなうんす」「どあ」「きてき」などのボタンを押すと、実際の音声が流れてきて臨場感もたっぷりです。お友だちにプレゼントしたら、お子さんがとても気に入ってくれて、本当にアンパンマン列車に乗って四国を旅したんですって! きっと忘れられ 絵本のよさは、子どもと同じ目線で同じ物と時間を共有できることだと思うんです。『いっしょにごはん』は、縦に本を開いて、親子で向かい合ってご飯を食べる感じでお話が進むという絵本です。「ママの方が味噌汁の具が多くてずるい!」。「じゃあ取り替えっこしようか」。などと、本にない言葉をアドリブで交わしながら、親子二人だけの時間をすごしています。途中、子どもがお茶をこぼしてしまうシーンがあるのですが、絵本の中のママが怒ってないところもいいですね。親子の楽しい食事の時間が目に浮かぶようです。『まほうのカメラ』も子どもと同じ目線で楽しめる一冊。危険な場面に遭遇した小さな動物たちを魔法使いの“パット・トッター”が写真に写すと、なぜかコミカルなシーンに早変わり。シャッターを切る時のかけ声「パット・トッター!」を面白おかしく叫んで、子どもと一緒に楽しんでいます。 絵本にはたくさんの学びがありますね。『おせちのおしょうがつ』は、フェルトで作られたおせち料理の食材がキャラクターになった絵本。昆布巻きや数の子などのおせち料理の意味が描かれていて、今どきのパパやママはなかなか知らない食文化を伝えています。『いろいろたまご』は、ゆで卵や目玉焼きや卵かけご飯など、様々に姿を変える“卵”という食材の面白さを描いています。おにぎりやない思い出になったことでしょう。 私は若い頃、たくさん海外旅行に行った経験があります。フランスのルーヴル美術館も思い出の地の一つですが、そのルーヴル美術館をペネロペが訪れるという絵本が『ペネロペ ルーヴルびじゅつかんにいく』です。美しいルーヴルの収蔵作品の写真と、美術館の中でふざけて遊ぶペネロペの姿が同じページに同居しているのが笑えます。しかけ絵本にもなっているので、面白がりながら本を手にしていると、幼稚園児も自然に「ミロのヴィーナス」や「モナ・リザ」を覚えちゃうんです。『フェリックスの手紙』は、ウサギのぬいぐるみのフェリックスが世界のあちこちを旅するお話。フェリックスが色んな国から出した、親友のソフィーへの手紙を、絵本のページに貼り付けられた封筒から実際に出して読むことができるという凝りよう! そして世界を旅したフェリックスが持ち帰ったおみやげは…? 世界には色んな場所があって、色んな人が住んでいる。そのことを子どもに教えてあげられるすばらしい絵本だと思います。いつか私も娘と一緒に、世界の色んな場所を巡る旅に行き たいなと思っているんですよ。