ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2013年12月号 NO.175

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ちびっこぷれす Chibikko press 2013年12月号 NO.175

32小児科Dr.宮本の連載コラム午後10時、クリニックにて…    ?おほしさまの先生からの子育て応援“談”!?宮本直彦(みやもと・なおひこ)小児科医。山梨市加納岩総合病院勤務などを経て2004年、昭和町で夜間や休日の小児救急にも対応する医院・げんきキッズクリニックを開業。2009年春、移転してリニューアル。クリニックと同じ敷地内に「げんき夢保育園」を開園。Vol.104 ブラインドひもにご注意! ?子どもの事故について? 2013年もあと残り1ヵ月となり、締めの月になりました。年末を控え、仕事・園行事・クリスマス・忘年会など忙しいのではないでしょうか? 小児科は年間で病気による受診が一番多い月で、インフルエンザワクチンも加わりさらに忙しくなります。10月末に行われた八ヶ岳ロードレースのハーフマラソン(21km)に初挑戦しました。紅葉を見ながらアップダウンのあるコースを楽しみ、1時間59分で無事完走できました。健康のためにこれからも細々とランニングを続けていきたいと思います。今月は病気と同じレベルで考えてほしい「子どもの事故」についてお話します。ブラインドひもで赤ちゃん死亡 日本小児科学会の報告によると、昨年、生後6ヵ月のお子さんを大人用ベッドに寝かせていたところ、床に落ちて首にブラインドのひもが絡まり、窒息死した事故がありました。こうした事故は今までも起きていて、2007~2013年に6件発生しています。東京都の調査によると、子どもの首にブラインドやカーテンのひもがかかったり、かかりそうになったケースが、子育て家庭の約3%で発生していたそうです。都は協議会を設置し、新たな規格づくりを検討していくそうです。昨年にはすでに「ひものないブラインド」が商品化されていて、事故を予防できるものも現れています。小さいお子さんがいるご家庭では、ブラインドやカーテンのひもが首にかからないように、ひもを短くしましょう。窒息の場合は、数分気づかないと命にかかわることがあります。目を離しても事故が起らないように  病気は防ぎようのないことが多いのですが、子どもの事故に関しては今までの事故の経験から未然に防ぐことができます。よく事故が起こると、親が目を離していたばかりにという話を聞きますが、ずっとお子さんの様子を見ていることはできません。例えば、お風呂の残り湯をためていて、そこに子どもが溺れるケースがあります。私が大学病院で働いていた頃のこと、1歳のお子さんがおじいちゃんの家で遊んでいて、子どもの声がないのでおかしいと思い探したところ浴槽で溺れており、救急車で運ばれてきました。来院した時はすでに心臓も動いておらず、つらい経験をしました。残り湯をためていなければ溺水は起こらないように、目を離しても事故が起こらないような環境づくりが大切であると思われます。また日本小児科学会では、子どもの事故例をホームページ上(http://www.jpeds.or.jp/modules/injuryalert/)に掲載しています。スーパーボールによる窒息、浴槽用浮き輪による溺水、子守帯(スリング)内での心肺停止などのケースが報告されています。事故予防策あれこれ 子どもは大人に比べて頭が大きく重心が高いため転倒しやすく、階段から落ちる、段差で転ぶ、ベッドから落ちるなどのケースがあります。階段には柵をつける、段差をなるべくなくす、テーブルの角にはガードをするといった対策が大切です。やけどは、アイロン・電気ポット・ストーブ・熱い飲み物が原因であることが多いため、アイロンや電気ポットを下に置かない、ストーブには囲いをする、テーブルの隅に熱い飲み物を置かないなどの工夫が必要です。 子どもは何でも口にしますので、たばこ・コイン・ボタン電池・化粧品・洗剤・薬などは子どもの手が届かない高さ1m以上の所に置きましょう。ピーナッツなどの豆類は、気管支に入り呼吸が苦しくなったり肺炎になる場合がありますので与えないでください。 家庭外で起こる子どもの事故は、交通事故が大半です。交通事故後クリニックに問い合わせがありますが、しっかりチャイルドシートをしていたこともあり、後遺症を残すケースはほとんどありません。車に乗せる時は必ず「シートベルト」をして、自転車に乗せる時は「ヘルメット」をかぶせましょう。 気をつけていただきたいことはまだたくさんありますが、主なものだけ紹介しました。大切なわが子を事故から守ることができるのは、親であるみなさんです。久しぶりの子育て奮闘記~テレビを見せない~ 長時間テレビやビデオを見ている子どもに発達の遅れや表情が乏しいケースが見られ、日本小児科学会では2歳以下のお子さんにテレビを見せないようにと提言しています。うちの子も今1歳になりますが、極力テレビをつけないようにしています。絵本を見たりや鬼ごっこをしたりしながらすごしています。