ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2013年12月号 NO.175

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概要

ちびっこぷれす Chibikko press 2013年12月号 NO.175

12編集部 キッズキッチンってどういう料理教室ですか?荒井 坂本廣子さんという方が始めた料理教室で、料理を通して五感を発達させ、子どもたちがたくましく生きる力を培うことを目的にしています。廣子先生は教育テレビの「ひとりでできるもん」の監修者でもあるんですが、番組が始まった頃は「小さな子どもに包丁を持たせるなんて」と、批判も多かったみたいです。編 キッズキッチンのインストラクターは、どんなことを勉強するんですか?荒井 食の安全や栄養、食文化などの知識を学んで、それから先生の教室のアシスタントをして実践を体験します。キッズキッチンは全国で行われていますが、先生のスタイルを忠実に行う人もいるし、オリジナルを盛り込んでいく人もいる。編 荒井さんはどっち?荒井 私は完全オリジナルと言っていいくらい(笑)。魚の卸売会社とコラボしてマグロの解体ショーとお寿司を握る体験をしたり、お肉屋店さんでお肉を買うところから始めてハンバーグを作ったり。編 地元のネットワークや食材を上手に活用するんですね。荒井 パパを巻き込むために居酒屋レッスンというのもやりました。「かんぱーい」で始まった宴会の中で、甲州地どりとブロイラーの違いを説明したり、つくねを作るデモンストレーションをしたりして、そして最後は鳥の解体ショー。編 子どもは見ることができましたか?荒井 「見ても大丈夫な人だけ来てください」と言って別室でやったんですが、気分が盛り上がっていたせいか全員が来ました。頭を落として、足を落として。手羽先はここ、その上に手羽元、ムネはここ…。砂肝にはホントに砂が入っているんだよと、砂肝に包丁を入れると金属のトレイの上にガラガラガラーって砂が落ちてきて、子どもも大人も大歓声です。料理の技術よりも人間力編 荒井さんがキッズキッチンを始めたきっかけって?荒井 元学習塾の講師なんです。出産後仕事は辞めたんですが、何か子どもたちに教える仕事がしたいと思っていました。親御さんは手出し口出しご無用に願います…キッズキッチンで子どもは自ら成長するそんな時に偶然キッズキッチンのことを知り、料理の技術よりも人間力を育てることを重視する考え方が面白いなと思ったのがきっかけです。すぐ資格を取りに行きました。それが4年前。編 人間力ってどういうことでしょう?荒井 色々あると思うのですが、例えばチャレンジする気持ち。生の魚を触るってなかなか難しい。でも隣の子がやってるからできるかもしれないと思ってやってみる。そういう小さな冒険を繰り返して、子どもは成長していくと思うんです。編 子どもが料理をすることのメリットってどんなことだと思います?荒井 結局は“心と体の健康”だと思います。料理をすれば食に興味を持ちます。「秋の脂の乗ったサンマはおいしい」と感じるようになります。すると食材や料理が自分の中でキラキラしてきて、食事がとても楽しくなる。楽しく食べれば、体も心も強くなるんじゃないかな。募集とほぼ同時に定員がいっぱいになるほどの人気を持つ「キッズキッチン山梨」。それを主宰する荒井舞さんへのインタビューです。つくる、食べる、関わる、喜んでもらう…子どもたちの生きる力を呼び覚ましながら、楽しい料理の時間を提供している彼女が、キッズキッチンに込めた願いとは?