ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2013年11月号 NO.174

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概要

ちびっこぷれす Chibikko press 2013年11月号 NO.174

4 ピッコロでは森の保育とは別に地域を歩く日がある。歩くスピードが違うので2コースに分かれる。年長コースと年少コース、年中組は自由選択だ。全員で朝の会。年少組が先に出発した。年長組は遠回りをして後から年少組と同じ道を追いかける。秋はひっつき虫(センダングサやオモナミなど人や動物にくっついて運ばれる種)の季節だ。コースには年少組の背丈よりも高いひっつき虫が生えている。しかも道幅が狭いので、必然的に全身に付いてしまう。付くくらいと思うが、とても嫌がり泣いてしまう子も時々いるのだ。しかしここで困った子は、翌週には晴れているのにカッパを着用してくる。カッパには付かないからだ。これが自分で感じ、自分で考えている子の証拠だ。 私は年長組と初めての道を歩いた。歩くスピードが速い。疲れない。“列にならずに歩く箇所”と“列で歩く箇所(危険)”を自分たちで判断している。さすがだった。じきにひっつき街道にたどり着いた。年長組は背も高い。ひっつき虫とのつき合い方も知っている。ひっつき街道は恐れる道ではなかった。世間話で歩いていると、ひっつき虫の枝がだいぶ倒れていることに気がついた。年少組が神奈川県生まれ。幼稚園・保育園での勤務を経た後、2007年に北杜市で「森のようちえんピッコロ」を開始。以来、森のようちえんの活動を実践し続ける幼児教育の専門家。自然の中で“子どもたちが自分で考え、自分で決める”保育スタイルが注目を集める。現在約30名の子どもたちとともに、驚きと笑いに満ちた日々を送る。(www.mori-piccolo.jp/TEL0551-46-2256)コラム/中島久美子 写真/砺波周平 デザイン/若岡伸也愛と五感のメモ/五味愛美(五味五感企画)ひっつき虫と命第8回