ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2013年9月号 NO.172

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概要

ちびっこぷれす Chibikko press 2013年9月号 NO.172

7【 特集 】お産の話をしようあなたのお産の話をしてください…。ママたちにお産のことを振り返ってもらうと、一人ひとりの誕生にたくさんの人々が関わり、いくつものドラマがあることがわかります。今月はお産特集です。産婦人科医や助産師など、妊婦さんと新しい命の幸せを願うたくさんの人たちにも取材してお届けします。もう一度あの日に戻って、かけがえのない命が生まれた時のことを思い出してみませんか? 私の両親はブドウを作っているのですが、770gのブドウが出ると、今でも「たくの重さだね」と話しているそうです。 元々の持病のせいもあって、私は妊娠できたのも奇跡と言われるような体の状態でした。出血と流産の危機を繰り返しながら、梨大附属病院に入院していたのですが、なんとか産んでも大丈夫かもしれないという23週の時、NICU(新生児集中治療室)のある県立中央病院に母子搬送されました。すぐ手術の予定でしたが、さらにお腹の中で2週間もたすことができたので、生存率が高くなったのだと聞いています。全身麻酔をして集中治療室での出産でした。私は事前に親友2人に「もしかしたら私も助からないかもしれないけど、後はお願い」というメールを送りました。幸い手術は無事成功。次の日、ストレッチャーに乗せられたまま見たわが子はわずか770g。薄い皮膚から心臓が透けていて、その鼓動もはっきり見ることができました。私の第一声は「あー、生きてる」。隣にいたパパに「当たり前だろ」と言われたのを覚えています。「僕たちも大変だったよ」と言うお医者さんの言葉から、彼らが必死でがんばってくれたことが伝わってきました。 NICUには4ヵ月ちょっといましたが、退院後の息子はすっかり抱き癖がついていて、置くとすぐに泣くんです。きっとNICUの看護婦さんたちにかわいがられていたんでしょうね。全てが順調にはいかないだろうと言われていたのですが、今ではお医者さんが見てもそうとわからないくらい元気に成長しています。改めて、医療の進歩と先生や看護婦さんたちの努力、そしてわが子の生命力に感謝しています。千晴ママ たくと(2歳) 第一声は「あー、生きてる」