ちびっこぷれす  Chibikko press 2013年5月号 NO.168

ちびっこぷれす Chibikko press 2013年5月号 NO.168 page 12/52

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概要:
12編集部 田中写真館さんで毎年行っている「Skip」ですが、どんな内容ですか?田中 5ヵ月から9歳までの子どもを撮った写真を展示し、それを見た人の投票でグランプリを決めるというものです。今年は6/1 ?8/31 に....

12編集部 田中写真館さんで毎年行っている「Skip」ですが、どんな内容ですか?田中 5ヵ月から9歳までの子どもを撮った写真を展示し、それを見た人の投票でグランプリを決めるというものです。今年は6/1 ?8/31 に行います。撮影するのは私を含めた田中写真館の3人のカメラマンで、エントリー料が500 円。編 これを始めた理由は?田中 始めたのはボクがこの店を継いだ7年前なんですけど、ただ写真を撮るだけじゃなくて自分も楽しみたいって思ったんです。子どもって絶対的にカワイイし、見てるだけでハッピーになれる。そして山梨の季節感は素晴らしいでしょ。じゃ、スタジオを飛び出して、子どもがいい笑顔になったところを撮ろうかって。編 反響はどうですか?田中 毎年申込が120 くらいあります。なのでウチは七五三のシーズンより、夏が忙しいんですよ。子どもの集中力も考えて撮影時間は30 ?40 分。その間に300 ?500 カットは撮ります。編 Skip をやっててよかったことは?田中 ある年、全然笑ってくれない子がいたんですが、奇跡的にすごくいい笑顔が撮れたんです。ママも喜んでアルバムを作ってくれて、半年後にまたアルバムを2冊注文してくれました。でも次のSkip にはなぜか来てくれなかった…。しばらくして偶然そのママに会って色々話してたら、実はその子があの撮影の後に亡くなっていたことがわかったんです。すごいショックだった。けれど彼女は「あの写真を撮ってくれてありがとう」って言ってくれたんですよね。それは「よかった」と言ってはいけないことなのかもしれないけど、あの笑顔が残せたことは…編 カメラマンにしかできない仕事ですよね。田中 あの写真は、一生忘れられない。おじちゃんって、子どもなの?編 子どもを撮る時、心がけていることはありますか?田中 大人は言葉でいじったりたりしながら関係を作っていきますが、子どもの場合はもう自分が子どもになっちゃう。5歳の子を撮るとしたら、ちょっと上の6歳の子になって「よーし、行くぞー」という感じで一緒に楽しむ。すると「おじちゃんって、子どもなの?」って言われたりします。編 最高の誉め言葉ですね!田中 やっぱ子どもは面白い。笑ったり泣いたり、40 分の撮影の中に喜怒哀楽があり、それがストーリーになる。するとその写真を何年後かに家族が見た時に「あの時楽しかったね」とか「歩き始めたばかりだったね」と思い出してくれるはずなんです。写真の奥行きって、単焦点レンズのボケ味じゃなく、ストーリーなんだと思うんですよ。編 そこを大事にしているんですか?田中 一枚の写真は平面的な物ですけど、笑顔の子どもの写真の反対側には、見え笑顔の写真には、家族を幸せにする力がある毎年夏に子どもたちを撮影し、フォトコンテスト“Skip”を行っている田中写真館。25 歳の時にお店を継ぎ、たった一人でこの企画を始めた田中秀和さんが子どもの写真に対する思いを語ります。?田中写真館・田中秀和さんインタビュー?