ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2015年4月号 NO.191

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概要

ちびっこぷれす Chibikko press 2015年4月号 NO.191

5神奈川県生まれ。幼稚園・保育園での勤務を経た後、2007年に北杜市で「森のようちえんピッコロ」をスタート。以来、森のようちえんの活動を実践し続けている幼児教育の専門家。自然の中で〝子どもたちが自分で考え、自分で決める?保育スタイルが注目を集める。現在は約30名の子どもたちとともに、驚きと笑いに満ちた日々を送る。たちがものすごい早さで次々とこう言ったのだ。Mちゃん「心、命、夢、気持ち」。H君は堂々と「心とか気持ち!」。Kちゃんは遠 慮がちに「ちょっとわからないけど~、心とかさ…気持ちとかさ… 」。Wちゃん「心と気持ち」。再びH君は「自分が思うことが人生」。言い切った。Kちゃんは「思ったこととか心が人生」。 私はやっと口をはさむ余裕ができたので、「 心と気 持ちってどういうことなのかな」と聞いた。するとMちゃんがすぐに言った。「 心は自分の中にある心で、気持ちは心の中で思っていること」。彼女の中ではこの程度の答えは明確になっていると感じた。 私は自分で聞いておきながらフラフラしてきた。一言一言止めてじっくり考えたい言葉ばかりだったからだ。しかも次々と出てくるのだ。彼らの中では十分理解していることなのだろう。大人だけわかっていないことはよくあることだ。 大人の皆様、これらの言葉の真の意味わかりますか。人 生は「 心 、気 持ち、夢、命、思うこと」ですって。金でも名 誉でもないですよ。 私はすべて目に見えないことだと思った。《 心で見なくちゃものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは目に見えないんだよ(『星の王 子さま』より)》。子どもたちはやはり本質がわかっていると思う。大人になると、目に見えることの方がなぜか大 事に思えてしまうのだ。どうしてだろう…。 先日、弁当に入っているトウモロコシを食べられない年少児がいた。私はトウモロコシを食べる理由を子どもたちに聞いた。するとまず「お父さんとお母さんが働いたお金で買ってくれたからもったいない」と言った。わかっている。次に「 栄養のために大事」とも言った。体も大事だ。すると年長女児Wちゃんがこうつぶやいたのだ。「 食べるのも人 生だと思うよ」。お金や栄 養にとっても大 事なことだが、がんばって食べること自体がその人の人間性に関わると私には聞こえた( 違うかな)。子どもはかなり色 々とわかっている。子どもの能力を大人が決めてはいけないと思う。