ブックタイトルちびっこぷれす Chibikko press 2015年2月号 NO.189

ページ
5/48

このページは ちびっこぷれす Chibikko press 2015年2月号 NO.189 の電子ブックに掲載されている5ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

ちびっこぷれす Chibikko press 2015年2月号 NO.189

5ホンドテン山梨県に生息しているテンはホンドテンと 言いま す 。スステン( 冬 毛が灰 褐 色 )とキテン( 冬毛が黄 色 )のテン2種 類がいますが、山 梨 県にはキテンが生 息しています 。黄 色 とオレンジの毛はとても 美しく 、出 会 うと幸せな気分になります。木の実や小 動 物などがエサです。森でも里でも出会える野生動物なので、家のお庭でも顔を出すことがあるかもしれません。このような美しい動物が身近にいるのは嬉しいことですね。経験と勘が必要だと思う。それから私は自分の保育を作り出していった。 例えばお片づけ。保育力がない新任の頃は、子どもたちを怒りながら片づけさせていた。それでも1年くらい経つとこの方法はよくないと思い始める(当たり前だ)。すると今度はほめ始めるのだ。ほめるべきことをほめるのではなく、片づけている子を大げさにほめる。するとそれを聞いた周りの子もほめられたいので片づけ始める。要はほめるのに下心があったということだ。するとおもちゃを箱に入れる時に、子どもたちがチラッと私の顔を見るのだ。“どうして見るの!”とイラッとしたが仕方ない。そうさせているのは自分なのだ。怒らず、ほめずに子どもたちが自ら片づける保育方法を考えた。それは自分で編み出すしかなかった。 ある日おもちゃが 教 室いっぱいに広がっている日があった。よっしゃ!今日しかない!と思い、おもちゃを片づけずその上にゴザを敷いた。その幼稚園の子どもたちは弁 当を持 参していた。ゴザの 上に座って弁当を食べるのだ。シナリオ的には①お尻の下に積み木がある→②どうもお尻が痛い→③食べにくい→④あっ、お片づけしなかったからだ!と子どもが気づく→⑤今後はお片づけをしようと子ども自身が思う→⑥自ら片づける子になる→⑦成功!となっていた。決行。弁当を食べ始めた。子どもたちは普通においしそうに食べていた。しかしいつまでたっても誰も何も言わないのだ。あれ、おかしい。あまりにも反応がなかったので、イケテナイと思ったが仕方なく私の方から聞いてみた。「ね、何だかお尻のあたり変じゃない?」。子「ううん」。え!!ううん!? その隣の子にも「ね、ちょっとお尻が痛いよね」。子「大丈夫」。ゲッ!そうだったのか! 3歳児はお尻の下に積み木があろうがなかろうが、そんなことお構いなしに食べられるのか! ガーン。保育失敗。園長先生の目を盗み(知られたら間違いなく怒られる)、何日も考えたことが一気に終わった。 申し訳ないことだが、こうした失敗を何度も重ねた。そしてやっと子ども自らがお片づけをする保育ができるようになった。これが私の保育力になる。怒らない、ほめない、感じさせる保育。感じることを待つ。けしかけて待つ。待つ保育は決して放っておくわけではない。片づけなさいとひとこと言うより、10手以上は保育者が考えたり試したりしているのだ。だから保育力がつく。そしてだからこの仕事が面白いと思うのだ。